痛みの外来

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痛みの外来(ペインクリニック)

痛みの外来(ペインクリニック)

整形外科は「痛み」をかかえて受診される方が多くいらっしゃいます。しかし、皆さまは「痛み」とは一体なんなのか、考えたことがあるでしょうか?
実は「痛み」には医学的な定義があります。「組織の実質的あるいは潜在的な傷害に結びつくか、このような傷害を表す言葉を使って述べられる不快な感覚、情動体験」というものです。
これを一般的な言葉になおすと、みなさんが感じる「痛み」には、下記の3つの種類があるといえます。
①炎症/刺激による痛み
②神経の痛み
③心理的な要因による痛み

ペインクリニックでは、従来の治療でよくならない「痛み」を取り除くことを目的として治療します。
「痛み」はその原因がよくなっても、傷ついてしまった神経や脳が痛みを一度おぼえてしまうと、なかなか改善しないケースがあります。そうなると、原因が解消されたとしても慢性的に「痛み」を感じてしまう可能性があるのです。

治療法としては、

  1. ブロック注射(痛みを止める注射)
  2. 薬物療法(痛みをブロックする薬)

があります。

ブロック注射

ブロック注射とは、「痛み」の原因である神経やその周囲に麻酔剤や抗炎症剤(ステロイド)を注射し、神経の「痛み」をやわらげる治療法です。1度で改善することもありますが、何度か注射をすることもあります。
神経に注射することは危険なことと思われるかもしれませんが、診療は日本脊椎脊髄病学会認定の脊椎脊髄外科指導医がおこなっていますので、気を楽にして受診いただければと思います。

星状神経節ブロック

星状神経節ブロック

首の前面、中心よりやや外側に局所麻酔剤を注射します。
頸部にある交感神経という自律神経を麻痺させ、頭部や上肢の血流の改善をうながし、また交感神経が関与した痛みが緩和されます。

対象)
顔面神経痛
肩凝り
頸椎が原因の神経痛
など

硬膜外ブロック

硬膜外ブロック

背骨の中心には脊柱管と言うトンネルがありその中に硬膜と言う膜につつまれた脊髄が通っています。背骨に針を刺し、硬膜の外側に針をすすめ麻酔薬(場合によりステロイド剤)をいれると、脊髄の枝(脊髄神経)や交感神経に麻酔がかかります。

対象)
腰痛症
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
など

※現在は中止しております。

神経根ブロック

神経根ブロック

脊髄神経(神経根)に直接針を刺し、麻酔薬とステロイド剤を注入する方法です。
硬膜外腔にも麻酔薬が少量移行し、交感神経の遮断する働きもあります。
レントゲン透視下に刺します。

対象)
頸椎が原因の神経痛
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
坐骨神経痛
など

椎間板ブロック

椎間板ブロック

骨(椎体)と骨の間には、クッション(椎間板)があります。
このクッションに傷がつくことにより、腰痛症や椎間板ヘルニアの原因になります。
レントゲン透視下で麻酔剤とステロイド剤を入れて痛みを取ります。

腰椎椎間板ヘルニアにはレーザー治療(PLDD)がありますが、基本的な方法は同じです。
レーザー治療は保険外診療ですがブロック注射は保険適用の治療です。

対象)
慢性腰痛症
腰椎椎間板ヘルニア
など

薬物療法(痛みをブロックする内服薬)

薬物療法(痛みをブロックする内服薬)

日本では「我慢は美徳」という文化があります。
しかし、「痛み」は我慢するものと考えていると、「痛み」が慢性化してしまう可能性があります。我慢は禁物なのです。
こうした慢性の「痛み」は、痛みを伝える神経をブロックする薬によって症状を緩和することができます。